新大久保のナングロガル訪問。ここはネパールです!

2016.06.20
カレー屋調査

今話題の新大久保へ

もともと韓流の聖地として栄えていた新大久保。しかし、今はネパール勢力の拡大が著しく、カレーファンの間ではネパールカレーの聖地となっています。駅を降りてすぐの通りには、半径50メートル以内に確認できただけで4店舗もハラルショップがあり、どこからともなくスパイス臭が漂ってくる怪しい街と化しています(笑)通りの看板にはハングル語や英語表記が目立ち、街行く人は外国の方が多いので海外に来た錯覚に陥ってしまうほど。そして、街の香りが発展途上国のそれに似ている気がするのは、僕だけでしょうか・・・。何故かあの香りを嗅ぐと落ち着きます。

今回訪問したお店は、ナングロガルです。新大久保駅を降りて大久保通りを左折したらすぐ左手に見えてくるので、とっても分かりやすいです。

 

ここはネパールですか?いいえ、新大久保です

ランチタイムに行きましたが、お客さんはネパール人ばかり!店内で飛び交うネパール語とネパリミュージックが現地の雰囲気をビシバシ出しています。もしも、店内が暗くて、土間にプラスチックのグラグラするカラフルな机で、くすんだ壁の店内ならネパールそのものです(笑)

注文したのはタカリスペシャルセット。“タカリ”とは、ネパールの民族のひとつで、料理がとても上手なのだそうです。ネパールでも一目置かれている民族と現地の方が言っていました。(そういえば、ネパールのポカラにあるタカリキッチンというレストランで食べたダルバートは衝撃的でした。)
ナングロガル_メニュー

メインカレーはチキンとラムから選べます。どちらも気になりますが・・・地元 岐阜ではなかなか食べられないラムカレーをチョイス。
ダルバート_ナングロガル

他にもダルバートには欠かせないダルはもちろん、サグ/ジャガイモのタルカリ/季節の野菜のタルカリ/グンドゥルック/ムラコアチャール/ゴルベラアチャール/パパドがセットになっています。一皿に美しく盛られた光景は、絶景です。

 

日本人無視の現地仕様ダルバート

味は、ネパールで食べたダルバートとほぼ同じでした。日本にあるほとんどのカレー屋さんは、良くも悪くも日本人向けにアレンジされていますが、ここは全く無補正。ネパールまっしぐらです。しかも、ローカルネパール食堂ではなく、少しお高い高級レストランの味です。もう、美味しすぎて完敗です。ナングロガルさん、今まで訪問してなくてすみませんでした。田舎にこんなお店ないですもん・・・。東京の人羨ましい~!!では、ざっくりとメニューの解説です。

 

ダル

ダル_ダルバート
塩気は控えめでめちゃくちゃ優しい味付けです。ブラックアイ(大豆の仲間)が、とても柔らかくてふっくらしているのが最高!ジンブーとギーの香りのバランスも絶妙です。

 

ラムカレー

ラムカレー_ダルバート
キリっとした辛味とプルップルに煮込まれた骨付きラムの組み合わせが素晴らしいです。ラムは個性が強いので、スパイスをしっかり効かせた方がおいしくなりますね。フレッシュパクチーの香りもすごく良く合います!間違いなく、このダルバートの主役です。あふれ出る旨みが、高みへと誘います・・・。

 

サグ

サグ_ダルバート
レッドチリホールをテンパリングして小松菜をサッと炒めただけのサグです。これだけで食べると少しオイリーな感じがしますが、混ぜて食べるとすっごいいい感じになります!計算されて作られている感じがします。

 

ジャガイモのタルカリとグンドゥルック

ジャガイモのタルカリ_ダルバート

左はジャガイモのタルカリですが、ティムール(ネパール山椒)の香りが良いアクセントになっています。ジャガイモの火の通し具合も完璧です。
右はグンドゥルックで、青菜(おそらく大根の葉?)を乾燥させたネパールの保存食品です。ほんのり香るニンニクと日本の漬物に通じるほのかな酸味が特徴的で、混ぜて食べると旨さが際立ちます。

 

季節の野菜のタルカリ

IMG_6928
キャベツ・ニンジン・ナス・ジャガイモに、スパイスはおそらくターメリックカイエンペッパーだけのすごくシンプルなタルカリです。シンプルなのでごまかしが効きませんが、野菜の魅力が存分に引き出されています。シェフの腕が素晴らしい!

 

ムラコアチャールとゴルベラアチャール

大根のアチャール_ダルバート
手前がムラコアチャール。大根の漬物みたいなものです。普段食べるものよりも酸味が穏やかで、ホールのムングダルも良い仕事をしています。これも、混ぜて食べると美味!
奥がゴルベラアチャール。トマトの酸味に加え、すりおろした生ニンニクの香りが強烈な逸品。単品で食べるとびっくりする味付けですが、混ぜて食べるとあら不思議、どうしてこんなにもおいしくなるのでしょう・・・!

 

まとめ

ひとつひとつのカレーは、決して個性の強いものではありません。単品で食べると塩加減や味付けに違和感を感じるものもありますが、混ぜて食べると最高です。混ぜて食べた時に美味しくなるように計算され尽くされています。ラムカレーを軸に、ダルが潤滑油となってそれぞれのカレーがどんどん融合していき、味に深みが出る・・・理屈抜きにとにかく美味しくて、魂に響く素晴らしいダルバートでした。

新大久保には、他にもネパールカレーの有名店が多く、なかには現地人向けに500円でダルバートを出しているお店もある程、かなり濃ゆ~いエリアになっています。新大久保は最高な街です(笑)また、必ず訪問したいと思います。

 

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代表の大竹 慧(おおたけ さとる)です。スパイスをもっと身近に感じていただくために、家族、仲間達と一緒にオリジナル商品を開発しています。
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