カイエンペッパーの辛みで引き締まった味に
インドカレーの特徴である “辛み” を演出するために使われるスパイスとして、カイエンペッパーがあります。カイエンペッパーとは、唐辛子を乾燥させてパウダー状にしたものですが、辛いのが苦手な方は、入れずに作ることが多いと思います。
僕も、子ども向けに作るときは入れないですし、当店が販売している各種スパイスセットは、カイエンペッパーを別袋に入れてあるので、お好みに応じて調整可能です。
しかし、個人的には辛みを効かせた方が、断然美味しくなると思います。なぜなら、カイエンペッパーには、他のスパイス香をグッと際立たせる効果があるからです。また、引き締まった味にしてくれるので、口に入れたときのインパクトが強くなります。
特に、かぼちゃやココナッツミルクなどを使う場合は、辛みを効かせた方が、それらの甘みがグッと前面に出ます。“辛み”と“甘み”、相反する味覚が、お互いを刺激し合い、深みのある味に変化させてくれるのです。
ポイントは、食べる直前に辛みを決めること
当店が紹介しているレシピでは、調理の途中でカイエンペッパーを入れる工程になっていますが、一度に入れない方が良いです。なぜなら、人によっては、全部入れると辛すぎて食べれん!という事態になりかねないので・・・。また、作ってから時間が経つと味が馴染んで辛みも収まるからです。
なので、食べる直前に辛みを決めるのがベストです。塩加減は最後に決めるのと同じ考え方です。
(塩加減に関する過去の記事 http://spice-ganesh.com/indiacurry-bonshankar/tirivia-of-spice/2016-08-18/)
少し面倒ですが、食べる分だけ別の鍋によそって、温めながら少しずつカイエンペッパーを足してください。こうすれば、辛いのが苦手な方がいる場合でも大丈夫ですね。ちなみに、スパイス全般に言えることですが、熱を加えないとスパイス本来の香りを引き出せないので、盛り付けたカレーの上にパラパラ振り掛けるのは、あまりお勧めできません。
また、当店のスパイスは油分が多いので若干溶けにくいですが、味噌汁の味噌を溶かすように、おたまで溶かしながら入れてください。こうすれば、粉っぽくならないし、すぐに辛みが馴染んでくれますよ。
カイエンペッパーには、辛みを演出するだけでなく、他のスパイスとの結びつきを強くする素敵な効果があります。辛みを意識することで、一段上の美味しいインドカレーを作ることができますよ!
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