先日、お客様から 「ホールスパイスとパウダースパイスって何が違うの?」 というご質問を頂いたので解説させて頂きます。
そもそも、スパイスの定義とは?
一般的にスパイスとよばれているものは、植物の葉や種子、つぼみなどを乾燥させたものです。 ちなみに、スパイスという言葉はラテン語の“特別な種類”という意味の“species”が由来とされています。 ラテン語が使用されていたのは古代ローマ時代なので、当時は大変貴重なものだったんですね。 このブログを書いていて、高校時代の地理の先生がスパイスの話を授業中にしていたのをふと思い出しました。
“はるか昔からヨーロッパでは肉を食べる機会が多かったが、調理技術が発達していなかったため全然おいしくなかった。塩だけで味付けした肉は非常に味気なく、当時は食事を楽しむというよりも食べるという作業にすぎなかった。 そこで活躍したのが胡椒(ブラックペッパー)を始めとしたスパイス。かの有名なコロンブスを始めとした航海士は、スパイスを求めて海を渡り、大航海時代がスタートした。”
とのこと。10年以上前の記憶をふとしたきっかけで鮮明に思い出しました(笑)前置きが長くなりましたが、以下続きます。
ホールスパイスの特徴とは?
植物の種子やつぼみを加工せずに乾燥させたものです。調理の最初に油で熱して香りと効能を引き出します。 この工程をテンパリングといいますが、最も重要な工程の一つです。
ホールスパイスはパウダースパイスとは異なり、シャープでビシバシ系(?)な香りが最大の特徴で、インドカレー全体の印象を締まった感じにすることができます。 このテンパリングが仕上がりを決定づけると言っても過言ではありません。 なお、テンパリングは火加減が重要です。焦げてしまうとせっかくの香りが台無しになってしまうので・・・。 当店の基本のスパイスセットには以下のホールスパイスが入っています。
- ・カルダモン
- ・クローブ
- ・クミンシード
- ・フェヌグリークシード
- ・マスタードシード
パウダースパイスの特徴とは?
ホールスパイスをパウダー状に加工したものです。 調理の途中に使いますが、インドカレー独特のスパイシーな香りのベースとなります。 ベースになるものなので当店の基本のスパイスセットにはシンプルに3種類のパウダースパイスをミックスしております。
- ・クミンパウダー
- ・コリアンダーパウダー
- ・ターメリックパウダー
これらは基本中の基本のスパイスなので、香りのベースにするには最適です。 ちなみにブレンド比率は4人分で、 クミンパウダー 小さじ2 : コリアンダーパウダー 小さじ3 : ターメリックパウダー 小さじ1/4 にしています。ターメリックパウダーが少ない理由は、多く入れすぎると苦味が出て土臭くなってしまうからです。 なお、小さいお子様や辛い物が苦手な方でも食べられるようにカイエンペッパーパウダー(唐辛子)は別の袋に入れてお届けしているので、お好みで調整可能です。 また、18種類のスパイスを独自にブレンドしたガネーシャ特製ガラムマサラは香りが命なので、調理の最後に入れて下さい。最初の方に入れるとせっかくの香りが飛んでしまいます。
まずはこの商品がお勧めです。
オリジナルレシピがついた基本のスパイスセットがお勧めです。 また、あるお客様からホールスパイスには何が入っているか知りたいというリクエストを頂いたのでイラストでご紹介しています。
ご自宅でも本格的なインドカレーをお楽しみください。