魚に合うスパイスって何やろ?って考えたときに、最初に思い浮かぶのがフェンネルシードです。
使用頻度は決して多くないと思いますが、個人的に大好きなスパイスのひとつなので、独断と偏見に基づきフェンネルシードの魅力を解説します。
フェンネルシードってどんなスパイス?
見た目は淡い黄緑色をしており、甘くて爽やかな香りが最大の特徴です。形状は、クミンシードと同じ感じで産地によっては茶色の場合もありますが、香りが全く異なるので簡単に区別がつくと思います。
インドカレー屋さんのテーブルやレジの横に置いてあるカラフルな粒は、着色した砂糖でフェンネルシードをコーティングしたものです。インドでは、消化促進や腹痛、下痢緩和の生薬として使われているそうです。また、日本では“ういきょう”という名で知られており、消化を助ける漢方薬の原料として古くから使われてきました。
このスパイスは、北よりも南インド料理で使われることが多いと思います。北と比べて南の方があっさりしているので、甘く爽やかな香りがその味付けにハマるんじゃないかなぁと考えています。
鮭や白身魚にオススメ
フェンネルシードは、鮭や白身魚など淡白で比較的あっさり味の魚に良く合います。僕はいつもホールの状態でテンパリングして使いますが、上品な魚の旨味に寄り添う爽やかさが美味しさを引き立ててくれます。噛んだときにフワッと口の中に広がる香りも大好きな理由のひとつです。
なお青魚は、少し癖が強いのでフェンネルシードよりもしっくりくるスパイスがあります。これは、別の機会に紹介させていただきますね。
スパイスはあくまでも脇役ですが、食材の特徴に合ったスパイスを使うことで、その魅力を最大限引き出してくれます。定期的に、この食材にはこのスパイス!という切り口で紹介していきたいと思います。
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